3-3 繊維と汚れの関係
今日はNHKの高校講座家庭科のビデオを見ました。
テーマは“洗濯の科学”で講師は岩田澄江氏でした。
ここでは、家庭で洗濯するときに失敗しないための知識を
紹介しようと思います。
まず最初に汚れの種類を知っておく必要があります。
いくら洗濯をしても汚れの性質に合った対処法でなければ
綺麗にはなりません。
●汚れの種類●
<性質> <身体> <外部>
・水に溶ける汚れ-----水溶性---汗-----果汁
・水に溶けない汚れ---油溶性---皮脂---油
不溶性---垢-----泥塵
と分けることができます。
水溶性の汚れは、水だけで汚れのほとんどを落とすことができます。
油溶性の汚れは、洗剤を使用しなければ汚れは落ちません。
不溶性の汚れは、ブラシをかけるなど物理的な方法で汚れを
落すことができます。
このことを知っているだけでも、最善の対処方法で汚れから
衣服を守ることができるはずです。
次に汚れのつき方をみてみましょう。
●汚れのつき方●
(1)織物(布の表面)…巨視的付着(顕微鏡)
(2)糸 …巨視的付着(顕微鏡)
(3)単繊維 …微視的付着(電子顕微鏡)
(4)単繊維 …物理的付着、化学的付着(想像図)
といった形で汚れは付着します。
繊維のまで入り込んでしまった汚れは簡単には落ちません。
だからこそ早い段階(?番の段階)で対処することが大切なのです。
衣服の汚れを落とす方法として洗濯に注目してみましょう。
●洗濯の方法●
・湿式洗濯(ランドリー) 水に洗剤を加えて洗う方法
メリット :経済的であること。
デメリット:型崩れしやすく、シワになりやすい。
※60℃位の温度はにすると洗浄力が高まる。
・乾式選択(ドライクリーニング) 有機溶剤を使用して洗う方法
メリット :繊維を傷めず、型崩れしにくい。
デメリット:商業洗濯が中心で汗などの水溶性の汚れは落ちない。
※機械力がかけられるために不溶性の汚れも落ちやすい
有機溶剤と環境問題の関連性についても頭に入れておく
家庭で洗濯をするときのポイントが分かりやすく書いてある
サイトを見つけたので参考にしてみて下さい。
→知っておきたい洗濯の基本/洗濯上手になる方法
家庭でよくある洗濯の失敗例をあげてみましょう。
・ドライ表示のウールのスカートを水洗いしてしまったために
フェルト化して縮んでしまったケース。
・アセテートやレーヨン生地の衣服を長時間脱水したために
しわがついてしまったケース。
・塩素系漂白剤によって衣服が脱色してしまったケース。
経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は一番最後のケースをやってしまったことがあります。
紺色のポロシャツが脱色して、所々に赤い斑点ができてました。
たった一回の洗濯で二度と着れない衣服になることも
あるわけですから注意が必要です。
そのために衣服の一つ一つに、“組成表示・取扱表示”が
付いているのです。この表示を確認して衣服に合った
取扱方法で手入れすることが衣服を大切に保管する
第一歩となるのです。
衣服を購入するときも表示を気にするようにしたいものですね。
私も繊維・衣服に合った取扱いをするように心がけたいと
思います。
所要時間:2時間